米 ウクライナへの追加軍事支援発表 今後は予算枯渇か

アメリカ政府は最大で2億5000万ドルにのぼることし最後となるウクライナへの追加の軍事支援を発表しました。ただ、与野党の協議がまとまらないなか、政府高官は年内の支援を最後に、軍事支援の継続に必要な予算が枯渇するとの見通しを示していて今後の支援の先行きが不透明となっています。

アメリカ政府は27日、最大で2億5000万ドル日本円にして350億円余りに上るウクライナへの追加の軍事支援を発表しました。

それによりますと
▽防空ミサイルシステム「ナサムス」のための追加のミサイルや
▽高機動ロケット砲システム=「ハイマース」に使われるロケット弾、
▽地対空ミサイル「スティンガー」などが含まれています。

ブリンケン国務長官は声明で、これがことし最後の軍事支援となるとした上で「ウクライナの自衛と将来の安全の確保を支援することは、わが国の安全保障を促進することにもつながり、議会は迅速に行動することが必要不可欠だ」と訴えました。

議会では与野党の協議がまとまらないことから、軍事支援の継続に必要な緊急予算が承認されておらず、ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官は、年内の支援を最後に予算は枯渇するとの見通しを示しています。

ただ、年明けも議会で緊急予算が承認される見通しはたっておらず、ウクライナの最大の支援国であるアメリカの支援の先行きが不透明となっています。