米 NYタイムズ 著作権侵害でオープンAIとマイクロソフトを提訴

アメリカの新聞大手、ニューヨーク・タイムズは、記事が許可なくAIの学習用に使われ、著作権を侵害されたとして、生成AIのChatGPTを開発したアメリカのベンチャー企業、オープンAIと、提携するIT大手のマイクロソフトを提訴しました。

今後、メディアのAIへの対応に影響が及ぶのか注目されます。

ニューヨーク・タイムズは27日、著作権を侵害されたとして、生成AIのChatGPTを開発したオープンAIと、オープンAIと提携するIT大手、マイクロソフトをアメリカの裁判所に提訴しました。

訴状などによりますと、記事が許可なくAIの学習用に使われて著作権が侵害され、損害額は数十億ドル、日本円で数千億円にのぼると主張しています。

ニューヨーク・タイムズはことし8月にサービスの利用規約を変更し、AIに記事や写真などを学習させることを原則、禁止していて、アメリカの大手メディアがオープンAIなどのAIの開発企業を著作権侵害で訴えるのは初めてだとしています。

AIの開発企業はメディア各社の記事などをAIに学習させて情報の精度を高める必要がありますが、記事などの著作権侵害にあたる可能性があると指摘されています。

一方、ドイツのメディア大手、「アクセル・シュプリンガー」が今月、オープンAIとの提携を発表するなど、メディアによってAIへの対応は分かれていて、今回の提訴の影響が注目されます。