【詳細】イスラエル軍 ガザ地区中部 南部で軍事作戦拡大

イスラエル軍は、ガザ地区南部のハンユニスに追加の部隊を展開させるなど中部や南部で軍事作戦を拡大させています。

一方イスラエル北部のレバノンとの国境地帯では、シーア派組織ヒズボラとの間で衝突が相次ぎ、緊張が高まっています。

イスラエルやパレスチナに関する日本時間12月28日の動きを、随時更新してお伝えします。

イスラエル軍 ガザ地区中部 南部で軍事作戦拡大

イスラエル軍は28日、制圧を進めているガザ地区北部で、この2日間にイスラム組織ハマスの掃討作戦を行い、ゲリラ戦で抵抗を続けるハマスの戦闘員を空爆したと、発表しました。

また、南部のハンユニスにはハマスの主要な拠点があるとして追加の部隊を展開させるなど、中部や南部で軍事作戦を拡大させています。

ガザ地区の保健当局は、これまでの死者が2万1110人にのぼっているとしていて、犠牲者の増加に歯止めがかからなくなっています。

イスラエル北部 レバノンとの国境地帯でも緊張高まる

一方、イスラエル北部のレバノンとの国境地帯ではシーア派組織ヒズボラとの間で緊張が高まっていて、イスラエル軍によりますと、26日にはレバノンにあるヒズボラの拠点を空爆したのに対し、27日には国境付近のイスラエルの2つの町にヒズボラが発射したとみられる数十発のロケット弾が着弾したということです。

北部の国境地帯についてイスラエル軍のトップ、ハレビ参謀総長は27日、「必要であれば攻撃できるよう準備する必要がある。軍と北部司令部は、高度な準備態勢にある」と述べて戦闘への備えを強調しました。

こうした中、アメリカの一部メディアはブリンケン国務長官が年明けからイスラエルやカタールなど中東の複数の国を訪問すると報じていて、ガザ地区でのより小規模な作戦への移行や、人質の解放などに向け各国と協議を重ねるとみられます。

イスラエル軍 軍事作戦拡大を発表

イスラエル軍のハガリ報道官は27日、「ハンユニスにはハマスの主要拠点があり、あらたな旅団を派遣した」と述べ、ガザ地区南部の主要都市ハンユニスに追加の部隊を展開し、軍事作戦を拡大したことを明らかにしました。

また、ハガリ報道官はガザ地区中部にあるブレイジ難民キャンプでの作戦について「攻撃の3日目に入り、多くのテロリストを殺害し、インフラを破壊している」と主張していて、ハマスへの攻勢を強めているとみられます。

一方、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの間で攻撃の応酬が続いているイスラエル北部については「戦闘の拡大に備え、態勢を整えている」として、ヒズボラを強くけん制しました。

イスラエル軍 ガザ地区中部でも大規模な空爆か

イスラエル軍は27日、ガザ地区の中部でも大規模な空爆を行ったとみられ、このうち、ブレイジ難民キャンプでは大きな黒煙が上がる様子などがSNS上に投稿されています。

ガザ地区ではいまも、およそ130人の人質が拘束されているとされ、イスラエルのメディア「エルサレム・ポスト」は、軍当局者の話として人質の一部が中部でとらわれている可能性があると伝えています。

“ハンユニスで一般住宅が空爆 20人の死亡 ” ガザ地区保健当局

イスラエル軍がハマス指導部の潜伏先とみている南部のハンユニスでは27日、一般の住宅が空爆され、ガザ地区の保健当局は20人の死亡が確認されたと発表しました。

ガザ地区の保健当局によりますと過去24時間に195人が死亡しこれまでの死者は2万1110人にのぼっていて、犠牲者の増加に歯止めがかからない状態が続いています。