アルメニアとアゼルバイジャン軍事衝突後 両国の首脳が初会談

2023年9月、係争地をめぐって軍事衝突が起きた旧ソビエトのアルメニアとアゼルバイジャンについて、アルメニア政府は、両国の首脳が軍事衝突後、初めて会談し、平和条約の締結に向けた議論が行われたと明かしました。

アルメニアと隣国アゼルバイジャンは、係争地のナゴルノカラバフをめぐって、長年争ってきましたが、2023年9月にアゼルバイジャンが軍事行動に踏み切り、アルメニア側は敗北しました。

アルメニア政府の報道官は、地元メディアに対し、パシニャン首相が26日、ロシアのサンクトペテルブルクで行われていた旧ソビエト諸国の首脳会議の場で、アゼルバイジャンのアリエフ大統領と非公式な会談を行ったと明らかにしました。

両国の間では、平和条約の締結に向けた協議が行われていましたが、2023年9月の軍事衝突のあと、両首脳が会談するのは初めてで、アルメニア政府の報道官は「平和条約に関連する問題が議論された」としています。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は27日、「平和条約の合意について、ロシアは両国を支援する用意がある」と述べました。

プーチン政権としては、みずからの勢力圏だとするこの地域で、影響力の低下も指摘されていましたが、和平の仲介役として改めて存在感を示したいねらいもあるとみられます。