ダイハツ 生産停止で滋賀県が対策会議 県内の関連企業を支援へ

国の認証取得の不正問題で、「ダイハツ工業」が滋賀県竜王町の工場などで車の生産を停止したことを受け、滋賀県は27日、知事をトップにした対策会議を開き、県内の関連企業の資金繰りなどを支援していく方針を確認しました。

国の認証取得の不正問題で、ダイハツ工業は26日までに滋賀県竜王町の滋賀工場を含め、国内にある4つの自動車工場すべてで車の生産を停止しました。

これを受けて、滋賀県は27日、三日月知事をトップとした対策会議を開き、竜王町の西田町長もオンラインで参加しました。

この中で、県の担当者が、外国人労働者から休業に伴う補償についての問い合わせが寄せられていることや、下請け企業などで働く従業員が自宅待機になっていることを報告しました。

このあと会議では、下請け企業などの経営や雇用についての情報収集を進めるとともに、既存の制度融資を使って企業の資金繰りを支援していくことを確認しました。

会議を終えた三日月知事は、記者団に対し、27日、ダイハツ工業の奥平総一郎社長に、電話で早期の信頼回復と再発防止に取り組むよう申し入れたことを明らかにしたうえで「自動車の生産と出荷が停止することで相当、大きな経済的な影響があると見込まれる。資金繰りと雇用への影響を最小限に食い止められるよう取り組んでいく」と述べました。

竜王町 西田町長「ダイハツの車貸し出し 受け付け休止」

国の認証取得の不正問題で、ダイハツ工業が滋賀県竜王町の滋賀工場などで車の生産を停止したことについて、竜王町の西田秀治 町長は27日の記者会見で「不正は許されるものではないが工場が町で操業を始めて来年で50年で、これまでまちづくりに大きく貢献してもらっている。会社には安心して乗れる車かどうか一日も早く示してほしい」と述べ、安全性を確認して信頼回復に努めるよう求めました。

竜王町では、一定の条件を満たした町内の家庭を対象に2人目や3人目以降の子どもを出産した場合、ダイハツの車を3年間、無償で貸し出す独自の子育て支援策を行ってきました。

これについて、西田町長は、記者会見で生産などの再開が見通せない中で、申請の受け付けを休止していることを明らかにしたうえで「この制度を続けるかどうかについては、会社と協議していきたい」と述べました。