岩手県産小麦から「かび毒」検出 農薬散布の時期など原因か

JA全農いわてが販売した岩手県産の小麦「ナンブコムギ」から「かび毒」が検出された問題で、JA全農いわては農薬を散布した時期が適切でなかったことや小麦の乾燥作業に日数がかかったことなどが原因だとする調査結果を公表しました。

先月、JA全農いわてが販売した2022年産の「ナンブコムギ」から、おう吐などを起こすおそれがある「かび毒」が基準値を超えて検出されたことが明らかになりました。

この小麦を使った給食が岩手や宮城、青森、東京、神奈川、新潟の小中学校などで提供され、「かび毒」との関連はわかっていませんが、複数の児童や生徒などが体調不良を訴えました。

これについて、JA全農いわては26日、問題が発生した原因をホームページで公表しました。

それによりますと
▽「かび毒」を防ぐための農薬の散布が生産者の認識不足で適切な時期に行われなかったことや
▽管轄するJAの確認も不十分だったこと
それに
▽小麦の乾燥作業を行った施設が対応しきれない量を受け入れ、小麦の水分量も多く乾燥作業に通常より日数がかかったことなどをあげています。

そのうえで再発防止策として
▽生産者に対して適切な時期に農薬を散布するよう指導し
▽乾燥作業を行う施設の受け入れ態勢を整備していくなどとしています。

JA全農いわては小麦の回収や取引先への補償の対応を進めているということで「今後、このような事態が起きないよう再発防止に取り組み、安心して岩手県産の小麦を使っていただけるよう信頼回復に努めます」とコメントしています。