コウノトリ ひな誕生の巣が作られた電柱保存へ 繁殖地に 香川

香川県まんのう町は、ことし5月、国の特別天然記念物のコウノトリのひなが県内で初めて誕生したことから、巣が作られた電柱を保存し、繁殖地としての定着を目指すことにしています。

ことし5月、まんのう町の山あいの電柱の上に、国の特別天然記念物のコウノトリが巣を作り、香川県内では初めてひなが誕生して、7月に巣立ったことが確認されました。

日本野鳥の会などによりますと、コウノトリは毎年ひなが巣立った巣に戻って卵を産む習性があるということで、まんのう町の巣でも、ことし7月以降、親鳥がたびたび目撃されています。

まんのう町と、電柱を管理する四国電力送配電などが調整した結果、コウノトリの繁殖地としての定着を目指すため、この電柱は、送電には使わず、コウノトリが巣に戻れるように保存することにしました。

まんのう町は、およそ150万円をかけて1月中に電柱から電線を撤去し、巣が落下するのを防ぐ格子状の金属部品を取り付けることにしています。

まんのう町農林課は「今もコウノトリが巣の補修に来ているようなので、できるだけ早く安心して卵を産める環境を整えたい」と話しています。