長崎県など申請のIR施設整備計画 政府が認定しないと発表

政府は、長崎県などが申請していたカジノを含むIR=統合型リゾート施設の整備計画について、有識者委員会の「資金調達の確実性を裏付ける根拠が十分とは言い難い」などとする審査結果を踏まえ、認定しないと発表しました。

長崎県などは、佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」にIRの誘致を目指し、2022年4月に整備計画を申請していました。

これについて、政府は有識者委員会の審査結果を踏まえ、認定しないと発表しました。

有識者委員会は「計画を認定しないことが相当だ」と結論づけていて、理由として、出資や融資の予定者が申請段階から大きく変わっているうえ、一部の出資予定者からは提出されていない資料があり、「資金調達の確実性を裏付ける根拠が十分とは言い難い」と指摘しています。

また、カジノ施設の運営ノウハウを持つ海外の事業者の関与が低いなど、「カジノの有害な影響の排除に関する措置を適切に実施することの裏付けも十分だとは言い難い」ともしています。

IRの整備計画は、政令で募集期間が決まっていますが、すでに期間は終了していて、改めて申請するのは現時点では難しいということです。

長崎県などの整備計画では、ハウステンボスの敷地内にカジノ施設のほか、ホテルや国際会議場を設けて2027年の秋ごろ開業するとしていて、年間およそ840万人の来場者を見込んでいました。

長崎県などと同じ時期に申請した大阪府と大阪市の整備計画は、ことし4月にすでに認定を受けています。