まず、イスラエルとガザ地区はこちら。
ガザ地区以外に緊張状態が続いている地域に、まず、イスラエル北部とレバノンの国境地帯があります。
イスラエルとハマスの戦闘が始まって以降、イスラエル軍と、レバノンのシーア派組織ヒズボラの攻撃の応酬が続いています。
イスラエル軍の戦闘 周辺国に拡大の理由は 背後に2か国
ガザ地区への地上侵攻を続けるイスラエル軍は、激しい空爆も行いイスラム組織ハマスへの攻勢を強めています。一方、イスラエル軍は、イスラエル北部でもレバノンのシーア派組織ヒズボラとの戦闘を行うなどしていますが、国防相は多方面に対応し続ける考えを強調しました。
こうしたなかイスラエルのガラント国防相は、議会の外交・防衛委員会で「イスラエルは多方面で戦争を続けていて、われわれに対して敵対行為をする者は標的になり得るだろう。強い者が生き残る戦いだ」と述べ、多方面に対応し続ける考えを強調しました。
そのことばどおり、戦闘の余波は周辺に拡大を続けています。
「キャッチ!世界のトップニュース」望月麻美キャスターの解説です。
(12月27日放送)
※動画は3分03秒
データ放送ではご覧になれません。
ガザ地区以外でも緊張状態が続く地域
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そして、こちらの紅海。
イエメンの反政府勢力フーシ派が、イスラエルに関係する船舶への攻撃を続け、海運各社などはルートの変更を余儀なくされています。
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そして、シリアです。
イスラエル軍は、シリアで活動していたイランの革命防衛隊の幹部を殺害しました。
いずれも背後にあるのはイスラエルと敵対するイランの存在です。
シリアで活動していたイランの革命防衛隊はもちろん、レバノンのシーア派組織ヒズボラ、イエメンの反政府勢力フーシ派も、イランが支援しています。
アメリカとイランの対立関係を構図に拡大
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イランの介入に警戒を強めているのが、イランと敵対し、イスラエルを支援するアメリカで、動きを見せています。
こちら、イラクで、アメリカ軍はイラクの3つの施設に対し、無人機で空爆を行いました。この施設は、親イランの民兵組織「カタイブ・ヒズボラ」とその関連組織が使用していました。
イランが支援する民兵組織はイラクにあるアメリカの基地に攻撃を繰り返していて、アメリカはそれに対する報復だとしています。
さらにアメリカは、紅海でイエメンのフーシ派が船舶への攻撃を繰り返していることを受けて、航行の安全を守るためイギリスやバーレーンなどと有志連合を創設するなど対策に乗り出しています。
このように、イスラエルとハマスの戦闘は、アメリカとイランの対立関係を構図として抱えながら、周辺国に拡大しているのです。
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一方、アメリカとイランは、軍事衝突は避けたいのが本音とみられます。
また、イスラエルとハマスの戦闘が中東全体を巻き込むような大きな紛争に発展することも避けたいものとみられます。
イスラエルとハマスの戦闘がアメリカとイランを巻き込んで中東情勢をよりいっそう複雑化させるのか、注視していく必要があります。