フーシ派 紅海でコンテナ船にミサイル攻撃 物流の混乱も懸念

イエメンの反政府勢力、フーシ派は、紅海を航行する船舶への攻撃を繰り返していて、26日もコンテナ船に対してミサイル攻撃を行ったと発表しました。海運大手各社は紅海のう回を余儀なくされていて、これまでに185隻がルート変更などの影響を受けたとの調査もあり、物流の混乱なども懸念されています。

イエメンの反政府勢力、フーシ派は、ガザ地区のイスラム組織ハマスとの連帯を掲げ、ガザ地区に十分な支援物資が行き届かないかぎり、イスラエル本土への攻撃や、紅海を航行するイスラエルに関係する船舶への攻撃を続けると主張しています。

スイスの海運大手MSCは26日、サウジアラビアからパキスタンに向かっていたコンテナ船が紅海を航行中に攻撃を受けたと発表し、フーシ派の報道官も巡航ミサイルでこの商船に攻撃を行ったことを認めました。

海運大手各社は、紅海やスエズ運河を経由した輸送を避けてう回する対応を余儀なくされていて、アメリカの物流調査会社プロジェクト44によりますと、26日時点で影響を受けた船の数は推計で185隻に上るということです。

このうち157隻がアフリカの喜望峰を回るルートに変更し、大多数の船は輸送の日数が7日から20日ほど追加でかかるとしています。

また、速度を上げるため燃料の消費が増え、輸送コストも上昇していると分析しています。

船舶の移動がスムーズにいかなくなると、物流の混乱なども懸念されています。

こうした中、アメリカ中央軍は、紅海の南部で26日早朝からの10時間に、フーシ派によって発射された無人機12機、弾道ミサイル3発、それに巡航ミサイル2発を撃墜したと発表しました。

アメリカは有志連合を創設し、各国の海軍とともにこの海域の航行の安全を守ろうと対策を急いでいます。