プーチン大統領 旧ソビエト首脳会議を開催 勢力圏引き締めか

ロシアのプーチン大統領は、旧ソビエト諸国の首脳を集めた会議を開催し、結束を訴えました。今回の会議にはロシアへの不満を強め、欧米に接近する姿勢も示すアルメニアの首脳も出席し、プーチン大統領は勢力圏とみなす国々の引き締めを図るねらいがあるとみられます。

ロシアのプーチン大統領は26日、第2の都市サンクトペテルブルクで、旧ソビエト諸国でつくるCIS=独立国家共同体の非公式の首脳会議を開催しました。

ロシアは来年、CISの議長国を務める予定で、プーチン大統領は各国首脳に対し「われわれがかつて統一された国として歴史的に歩んだことは偶然ではない。ロシアは旧ソビエト諸国の緊密な関係を維持、強化し、友好を発展させることを最優先の任務と考えている」と述べ、結束を訴えました。

一方、今回の首脳会議には、加盟国のひとつ、アルメニアのパシニャン首相も出席しました。

アルメニアはことし9月、隣国アゼルバイジャンが係争地ナゴルノカラバフで起こした軍事行動に敗北し、パシニャン政権はアルメニアが軍事同盟を結び後ろ盾としてきたロシアが役割を果たさなかったとして、不満を強めていました。

パシニャン首相は、最近、ロシア主導の首脳会議への参加を見送る一方、欧米に接近する姿勢も示していました。

プーチン大統領としては、今回の会議を通じて、アルメニアも含めロシアが勢力圏とみなす国々の引き締めを図るねらいがあるとみられます。