ロシア プーチン政権批判のナワリヌイ氏 北極圏の刑務所に収監

ロシアでプーチン政権を批判する急先ぽうとして知られ、今月、所在が不明となっていた反体制派の指導者、アレクセイ・ナワリヌイ氏について、支援団体は北極圏にある過酷な環境の刑務所に収監されていると明らかにしました。

アレクセイ・ナワリヌイ氏は、ロシア政府の関与が疑われる毒殺未遂事件に見舞われ、2021年、療養先のドイツから帰国した際に過去の経済事件を理由に逮捕され、実刑判決を受けてモスクワ近郊の刑務所に収監されていました。

ナワリヌイ氏の支援団体は今月6日以降、ナワリヌイ氏との連絡が途絶え、所在が不明となっていると訴えていましたが、25日、ナワリヌイ氏がロシア北部のヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所にいることがわかったとSNSで明らかにしました。

弁護士が刑務所でナワリヌイ氏と面会し、元気だとしています。

ナワリヌイ氏は今月上旬、来年3月のロシア大統領選挙に向けて、支援団体を通じて、プーチン大統領以外の候補者に投票するよう呼びかける運動を始めたばかりで、安否を懸念する声が上がっていました。

ナワリヌイ氏が新たに移送された刑務所は、極寒の北極圏にあるロシアで最も厳しい施設の1つとされ、ナワリヌイ氏の側近はSNSで「手紙を送ることすらほぼ不可能で世界から最も隔離された場所だ」としてナワリヌイ氏の状況に懸念を示すとともに、プーチン政権を批判しています。