神奈川 厚木の駐車場火災 火元の車の部品にオイル付着で出火か

神奈川県厚木市の立体駐車場で150台以上の車が燃えた火事で、市の消防本部は、火元の車の、エンジン付近の部品にオイルが付着し出火したと推定されると発表しました。

2023年8月、厚木市にあるパチンコ店「マルハン厚木北店」の立体駐車場で火事があり、けが人はいませんでしたが、2階を中心に合わせて153台の車が燃えました。

この火事の調査を進めていた市の消防本部が25日、出火原因を発表しました。

それによりますと、火元の車は2年前に製造された大手自動車メーカー、フォルクスワーゲンのディーゼル車で、エキゾーストマニホールドというエンジン近くの部品にオイルのしみが確認されたということです。

消防は、エンジンオイルが何らかの要因で、高温になった部品に付着し出火したと推定されるとしています。

消防の見解について、「フォルクスワーゲン グループ ジャパン」は、「社内で詳細な点検を行った結果、当社の技術者は原因として認めませんでした」としています。

一方で、遮熱マットの取り付けに不備があり、ブレーキ液が漏れて高温の排気系部品に触れると、火災となるおそれがあるとして、12月22日に、火元の車と同じ車種を含む9車種、6500台余りのリコールを国に届け出ています。

そのうえで、厚木市の火災との関連については、「遮熱マットの取り付け不備に起因している可能性を排除できない」としています。

一方、消防は、多くの車に火災が拡大した原因について、
▽風速2.7メートルの風によって、炎や煙の熱が広がって駐車場全体が高温になったことや
▽車に樹脂製品が多く使われているため、一度火がついたら燃えやすいことなどが考えられると説明しました。