東京都 私立中学校の初年度学費 来年度 平均で初の100万円超に

東京都は、来年度の都内の私立中学校の初年度の学費平均額が、初めて100万円を超えたと発表しました。都の担当者は「教育環境をより充実させるため、学費の額を見直しているのではないか」としています。

東京都は、毎年この時期に、来年度の都内の私立中学校などの授業料や入学金、それに施設費などを合わせた初年度の学費の状況をまとめています。

それによりますと、私立中学校、合わせて181校の平均額は100万9362円で、前年度、令和5年度と比べて2万円余り高くなり、都に記録が残る1980年度以降、初めて100万円を超えました。

このうち授業料の平均額は50万3774円で、前年度より1万1500円余り増加しました。

学費が最も高かった学校は211万7800円で、都によりますと、国際教育に取り組む学校が上位に入る傾向があり、海外の学校との連携や、専門の教員の確保などに一定の費用がかかるのではないかとしています。

また、値上げした中学校も、全体の30%にあたる56校に上っています。

中学受験の模試を行っている会社によりますと、1都3県と隣接する一部地域で中学受験をした人の数は、ことし、過去最多の5万2600人となっています。

東京都の担当者は「私立中学校は、各学校がさまざまな特色を打ち出していて、英語教育の充実やICT機器の整備など、教育環境の質をより充実させるために、学費の額を見直している学校が多いのではないか」と話しています。