ネタニヤフ首相「最後まで戦い続ける」 強硬な姿勢を示す

ガザ地区への地上侵攻を続けるイスラエルのネタニヤフ首相は、24日の閣議で「ハマスとの戦いは長期戦になるが最後まで戦い続ける」と述べて強硬な姿勢を示し、引き続きガザ地区への激しい攻撃を続ける構えです。

イスラエル軍は24日、南部ハンユニス中心部で地下トンネルを使って攻撃を仕掛けてくるハマスの戦闘員との間で激しい戦闘となり、空爆を行うなどして複数の戦闘員を殺害したとしています。

一方のハマスは、イスラエル軍が「ほぼ制圧した」とするガザ地区の北部でもイスラエル軍の兵士や車両に打撃を与えたとして、戦闘を続けていると主張しています。

ガザ地区の保健当局は24日、過去24時間だけでガザ地区では166人が死亡し、これまでに2万424人が死亡したと発表しました。

今後の軍事作戦について同盟国のアメリカが小規模な作戦への移行に向けてイスラエル側と協議をするなか、ネタニヤフ首相は24日の閣議の冒頭、「アメリカのバイデン大統領には、どれだけ時間がかかっても完全に勝利するまで戦うと伝え、理解を得ている」と述べました。

そのうえで「作戦上の決定はわれわれの判断に基づいて下される。ハマスとの戦いは長期戦になるが、最後まで戦い続ける」と述べて、あくまでもハマスの壊滅まで軍事作戦を止めることはないと国内向けにアピールしました。

閣議では有力な閣僚のひとり、バルカト経済産業相も軍事作戦の進め方について「事前に空爆していない建物に兵士を送り、危険にさらすなどありえない。外圧に屈することは重大な間違いだ」と発言したと伝えられていて、イスラエル国内では地上侵攻をめぐって強硬な意見が根強いのが実情です。

こうした世論を背景にイスラエル軍は引き続きガザ地区への激しい攻撃を続ける構えで、ガザ地区での住民の犠牲が増え続けることが懸念されています。