高橋まつりさん 母 幸美さんがつづったこと 電通 過労自殺 8年

大手広告会社、電通の新入社員だった高橋まつりさんが過労のため自殺してから25日で8年になります。母親の幸美さんが手記を公表し「過重労働などで命を落とす人がいなくなるよう心から願っています」と訴えました。

電通の新入社員だった高橋まつりさんは、平成27年12月25日、過労のため自殺しました。

亡くなって8年になるのに合わせて、母親の幸美さんが手記を公表しました。

母 幸美さんが公表した手記

この中で幸美さんは

「一緒に過ごした24年間、数えきれない幸せを私にくれました。『お母さん大好き』と言って抱きしめてくれた温もりを決して忘れることはありません」

と記しています。

そのうえで、

「この8年間で長時間労働に対する国民の意識は少しずつ変わってきたと思います。過労死防止法制定からまもなく10年、様々な取り組みが行われてきましたが、過労死や勤務問題を原因とする精神疾患は増加しています。過労死された医師や宝塚のハラスメントの出来事は本当に悲しいことです」

とつづっています。

そして、

「人としてもビジネスの上でも最も大切なことは、働くすべての人の人権を尊重した経営を行うことです。過労死撲滅が実現していないことに対して、国は働き方改革の見直しも視野にいれて、一刻も早く実効性のある対策を講じて欲しいと思います。過重労働やハラスメントが原因で苦しんだり、病気になったり、命を落とす人がいなくなるよう心から願っています」

と訴えています。