“プーチン大統領が停戦に向けた協議に関心示している” 米紙

ロシア軍によるウクライナ侵攻が続く中、アメリカのメディアは、プーチン大統領がことし9月以降、仲介者を通じて停戦に向けた協議に関心を示してきていると報じました。ただ、相手を惑わせる試みにすぎないとするアメリカの政府関係者の懐疑的な見方も伝えています。

ウクライナ空軍は24日、ロシア軍が南部のミコライウ州やザポリージャ州に無人機15機で攻撃を仕掛け、このうち14機を撃墜したとSNSで発表しました。

また、南部ヘルソン市の当局者はロシア軍の砲撃で3人が死亡し、8人がけがをしたとしています。

ロシア軍による攻撃が続く中、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは23日、ロシア政府の元高官やアメリカなどの当局者の話として、プーチン大統領が少なくともことし9月以降、仲介者を通じて停戦に向けた協議に関心を示してきていると報じました。

具体的には米ロ両国と関係を持つ外国政府を含む複数のルートでアメリカなどに伝えられ、キーウを首都とするウクライナの主権を認めるかわりに現時点でロシア軍が支配している20%近いウクライナの領土をロシア側が維持することを提案しているということです。

ただ、ウクライナのゼレンスキー大統領はすべての領土の奪還を訴えているうえに、記事ではアメリカ政府関係者の話として「ロシアがよくやる相手を惑わせる試みで、本当にプーチン大統領が妥協しようとしているものではないだろう」とする懐疑的な見方も伝えています。