“キリスト生誕の地” ベツレヘムでガザ地区の犠牲者を追悼

イエス・キリストの生誕の地とされるパレスチナ暫定自治区のベツレヘムでは、クリスマスイブを前に、ツリーの設置を取りやめてろうそくをともし、ガザ地区で戦闘の犠牲になった人たちを追悼するとともに、住民への連帯を示しました。

ヨルダン川西岸のベツレヘムにある、キリストが生まれたとされる場所に建てられた「聖誕教会」の前の広場では、クリスマスイブを前にした23日、キリスト生誕の様子をイメージしたオブジェががれきや有刺鉄線とともに置かれました。

そして、教会の関係者や家族連れなどが小雨が降る中でろうそくをともし、戦闘が続くガザ地区の2万人を超える犠牲者を悼みました。

「聖誕教会」の前の広場では、毎年、高さ10メートルを超えるクリスマスツリーが飾られてきましたが、ことしはツリーの設置を取りやめて、ガザ地区の住民への連帯を示しています。

家族と一緒に参加した12歳の少年は「平和が訪れることを祈りました」と話していました。

また、60歳の男性は「殺害や虐殺が行われ、人々が土地を追われる中で、クリスマスを楽しく祝うことはできません」と話していました。