【大雪被害】石川 輪島 山間部の120世帯が孤立状態

北陸などの日本海側を中心に大雪となり、各地で平年を大幅に上回る積雪となっています。大雪の影響で、各地で車のスリップ事故や除雪作業中の転倒事故などが相次いでいます。

23日 17:00時点

石川 輪島市など約1700世帯が停電

北陸電力によりますと、22日からの大雪で石川県では能登地方の山間部を中心に停電が続いています。

23日午後5時の時点で輪島市などを中心におよそ1700戸が停電していて、北陸電力が復旧作業を進めています。

石川 輪島 山間部の120世帯が孤立状態 倒木が道塞ぐ

記録的大雪となった石川県輪島市では22日、昭和4年の統計開始以来12月としては最も多い60センチの積雪を観測し、市によりますと、雪の重みによって木が倒れて道路がふさがれている場所があるということです。

このため23日午後5時の時点で、山あいを中心とした11地区のあわせて120世帯が孤立状態になっているということです。

このうち市中心部から7キロ離れた山あいにある深見町の一乗地区では、地区に向かう県道の数か所で倒木があり、17世帯39人が孤立しました。

現地では、ふもとに車を置いて片道およそ2キロの道のりを歩き、集落に住む家族にパンやインスタント麺などの食料を届ける市民の姿が見られました。

1人暮らしの85歳の母親に物資を届けた男性によりますと、集落には多いところで1メートルほどの積雪があり、停電していたものの集落に引かれた飲み水は使用できたということです。

男性は「母は元気で安心しましたが、高齢なので心配です。一刻も早く倒木を除いて孤立を解消し、停電も復旧させてほしいです」と話していました。

北陸新幹線 信号トラブルで一時大幅な遅れ

北陸新幹線は23日午前8時前、富山駅と黒部宇奈月温泉駅の間で雪の影響とみられる信号トラブルが発生し、東京駅と金沢駅の間の全線で一時、ダイヤが大幅に乱れました。

その後、ダイヤの乱れは解消され、北陸新幹線は午後4時前までにほぼ通常どおりの運行に戻りました。

JR西日本金沢支社によりますとトラブルの影響で北陸新幹線は上り線が一時、運転を見合わせたほか、東京駅と金沢駅の間の全線で上下あわせて15本に最大2時間の遅れが発生し、およそ1万2000人に影響が出たということです。

JR西日本によりますと信号トラブルは雪によるケーブルの断線が原因とみられるということです。

岩手 東北自動車道でスリップ事故相次ぐ

岩手県の東北自動車道では、雪の影響で6件のスリップ事故が相次いで発生し、一部の区間の上下線でおよそ2時間半にわたって通行止めになりました。

警察によりますと、この事故によるけが人はいないということです。

岩手県一関市と平泉町の東北自動車道で、23日午前9時から9時半にかけてのおよそ30分間に、6件のスリップ事故が相次いで発生したということです。

警察によりますと、いずれも乗用車が中央分離帯やガードレールに衝突する単独事故で、けが人はいないということです。

この事故の影響で、東北自動車道の岩手県の一関インターチェンジと平泉前沢インターチェンジの間の上下線で午前9時35分からおよそ2時間半にわたって通行止めになりました。

警察の調べによりますと、当時、現場では雪が降っていて、路面は凍結していたところもあったということです。

警察は、スピードを落として走行するなどふだん以上に安全運転を心がけてほしいと呼びかけています。