三菱ケミカル 新社長人事 石油化学事業再編に向け検討加速へ

大手化学メーカーの三菱ケミカルグループは、収益が悪化している石油化学事業の担当執行役が新たに社長に就任する人事を発表し、事業の立て直しを目指して他社との再編に向けた検討を加速させる方針を示しました。

三菱ケミカルグループは、ジョンマーク・ギルソン社長が退任し、来年4月1日付けで筑本学執行役が新たな社長に就任する人事を、22日に発表しました。

会社は、主力である石油化学事業は世界的な需要の減少で収益が悪化していることや、脱炭素への対応が必要になっていることを受け、事業を分離した上で他社との再編を進めることを目指しています。

会社としては今回の人事で、石油化学事業を長年担当する筑本執行役を新たに社長とすることで、再編に向けた検討を加速させる方針です。

社長に就任する筑本執行役は、22日の記者会見で「石油化学事業は、人口や需要の減少を背景に再編が喫緊の課題となっている。コンビナートを持つすべての事業者と議論し、来年秋には新しいビジョンを示したい」と述べました。

大手化学メーカーでは、住友化学や三井化学も石油化学事業の収益が悪化していて、今後、この事業での再編が進むのかが焦点となっています。