渋谷暴動事件 中核派 大坂正明被告に懲役20年の判決 東京地裁

1971年に東京 渋谷で起きた「渋谷暴動事件」で、新潟県警から派遣されていた警察官を殺害した罪などに問われた過激派「中核派」の活動家、大坂正明被告に対し、東京地方裁判所は「機動隊のせん滅を呼びかけ、激しい暴行を加え続けた」として懲役20年の判決を言い渡しました。

「中核派」の活動家、大坂正明被告(74)は、1971年の「渋谷暴動事件」で、新潟県警から派遣されていた当時21歳の警察官に火炎瓶を投げつけて殺害したなどとして殺人や放火などの罪に問われました。

大坂被告は45年余りにわたる逃亡の末に逮捕され、裁判では「すべての容疑について事実はありません」などと無罪を主張しました。

22日の判決で東京地方裁判所の高橋康明裁判長は、目撃者の証言などから大坂被告の犯行だとした上で「中核派が機動隊のせん滅などを呼びかけたデモの中で発生した犯罪だ。無抵抗になっていた警察官に多数で一方的に鉄パイプで激しい暴行を加え続け、残虐、非道だ。45年以上にわたり自分の刑事責任から逃げ続けた姿勢は厳しい非難を免れない」と指摘しました。

一方「社会と隔絶されたまま、すでに高齢に達している」などとして無期懲役の求刑に対し懲役20年を言い渡しました。

判決が言い渡されると傍聴席からは「ふざけるな」などの声が上がり、退廷を命じられる人も出ていました。

弁護側は22日、控訴しました。