11月消費者物価指数 上昇率 購入頻度高い品目が全体を上回る

総務省が公表した11月の消費者物価指数で、購入する頻度が高い食料やガソリンなど44品目についてまとめた上昇率は6.4%でした。生鮮食品を含めた全体の上昇率を上回り、専門家は、消費者が実際に感じる物価の上昇率はより高くなっていると指摘しています。

総務省は消費者物価指数について生鮮食品を含めた582品目について調査し、毎月公表していて、この中では消費者が購入する頻度ごとに分けて上昇率をまとめています。

このうち、年間15回以上購入する「頻繁に購入するもの」とした食料やガソリンなどの44品目の上昇率は、11月は6.4%でした。

9月は9.1%、10月は8.3%で、11月は前の月から1.9ポイント下がったものの、生鮮食品を含めた全体の上昇率の2.8%を上回っています。

「頻繁に購入するもの」とした品目ごとに11月の上昇率をみると、
▽「ねぎ」が29%
▽「キャベツ」が28.3%
▽「中華めん」が12.3%
▽「せんべい」が11.6%
▽「ガソリン」が3.9%
上がっています。

野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「購入頻度が高い品目の物価の動きは、消費者が実際に感じるものだといえ、全体の上昇率と比べてより高くなっている。購入頻度が高い食品などの生活必需品は欠かせないため、家計の圧迫感が強く物価が高いという実感が増している」と指摘しています。