横浜の病院が不正請求 保険医療機関の指定取り消しで閉院へ

横浜市にある病院が看護職員の数を水増しして診療報酬1億8000万円余りを不正に請求していたとして、関東信越厚生局はこの病院への保険医療機関としての指定を来年3月1日付けで取り消す処分を決めました。病院は来年3月末で閉院するとしています。

保険医療機関としての指定を取り消されるのは、横浜市緑区にある長津田厚生総合病院です。

厚生労働省関東信越厚生局によりますと、この病院は平成26年から29年にかけて、入院病棟の看護職員の人数を実際よりも多く届け出て、診療報酬1億8000万円余りを不正に請求していたということです。

このため、厚生局はこの病院への保険医療機関としての指定を来年3月1日付けで取り消す処分を決めました。

長津田厚生総合病院は循環器内科や消化器内科など11の診療科があり、病床数は126床で、2次救急の指定病院になっています。

病院はホームページで「患者様をはじめ関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけすることを深くおわびします」とコメントしています。

また、NHKの取材に対し、患者の転院を進めたうえで来年3月末で閉院し、4月以降は今の病院の建物を使って別の法人が新たな医療機関を開設して保険診療を行えるよう計画や交渉を進めていきたいとしています。

横浜市は「患者に負担がかからないよう対応していきたい。この病院への救急搬送の件数は市全体の1%に満たないので、直ちに影響が出るとは考えていない」と話しています。