自見万博相 所属する二階派の退会届を提出

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、検察の捜索を受けた二階派に所属する自見万博担当大臣は22日、派閥に退会届を提出したことを明らかにしました。

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、東京地検特捜部は政治資金規正法違反の疑いで安倍派と二階派の事務所を捜索し、捜査を進めています。

こうした中、自見万博担当大臣は22日午前に記者会見し、「今後も引き続き閣僚という重たい職務を担うことを踏まえ、二階派『志帥会』を退会することとし、退会届を提出した」と述べました。

提出の理由については「国民の真摯(しんし)な声にしっかりと耳を傾け、政治家として考えた結果、職責をまっとうするにあたって総合的に判断した」と説明しました。

また、自見大臣は「岸田総理大臣に短く報告し、『分かりました』と言われた」と述べました。

さらに退会届が受理されたかどうかについて「二階会長にもしっかりお話をできているので、事務的な手続きはわからないが、受け取っていただいたものと認識している」と述べました。

二階派をめぐっては、小泉法務大臣が、検事総長への捜査の指揮権を持つことから、今後の捜査に誤解を生じさせたくないとして20日に派閥を離脱しました。

岸田総理大臣は先週、安倍派に所属する閣僚4人と副大臣5人らを交代させましたが、小泉大臣と自見大臣の2人の閣僚は続投させる考えを示しています。

二階派は、今後、自見大臣の退会届の扱いを検討することにしています。

林官房長官「自身で政治家として判断されている」

林官房長官は閣議のあとの記者会見で「政策集団との関係については、自見大臣が自身で政治家として判断されていると承知している。自見大臣は担当する行政の課題にしっかりと取り組んでおり、引き続き職責を果たしてもらえると認識している」と述べました。

小泉法相「国民の誤解を招かないように脱会 職責全うしたい」

自民党二階派を離脱した小泉法務大臣は、記者会見で、野党側が辞任を求めていることについて「国民の誤解を招かないように志帥会は脱会した。法務行政全般の厳正公平、不偏不党を貫き、職責を全うしたい」と述べました。

自民 森山総務会長「それぞれ政治家としての判断尊重する」

自民党の森山総務会長は記者会見で「それぞれ政治家としての判断なので尊重する」と述べました。

自民 武田元総務相「自見大臣の派閥退会届 受理していない」

自民党二階派の事務総長を務める武田 元総務大臣は「自見大臣の派閥退会届は受理していない。派閥幹部への相談もない」というコメントを出しました。

立民 泉代表「“いま所属していなければいい”は論理矛盾」

立憲民主党の泉代表は、青森市で記者団に対し「いま派閥に所属していなければいいという考えがあるとしたら、それは全く論理矛盾だ。自見大臣の過去は消えない。いま派閥を抜けたからそれでいいとなれば、すべて免責されてしまう。大臣にふさわしくない」と述べました。

立民 安住国対委員長「国民感情からかけ離れているのでは」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「二階派でも、事務総長など政治家が東京地検特捜部から事情聴取に呼ばれたら安倍派と同じだ。自見大臣の派閥離脱はワンテンポ遅く、すでに辞めなければならないのにきょうになった。そういう感覚が国民感情からかけ離れているのではないか」と述べました。