中国 レアアース関連技術の輸出禁止を発表 米国をけん制か

中国政府は、EV=電気自動車などに欠かせないレアアースを使った高性能磁石などの製造技術の輸出を禁止すると発表しました。半導体などの先端技術をめぐり、輸出規制を強めるアメリカをけん制する狙いがあるとみられます。

中国商務省は21日、レアアースを使った高性能磁石などの製造技術の輸出を禁止し、レアアースの精錬などに関連する技術についても輸出を制限すると発表しました。

レアアースを使った高性能磁石は、EVのモーターなど、幅広い製品に使われていますが、中国が世界のレアアースの産出量のおよそ7割を占めているほか、アメリカや日本など各国が高性能磁石を製造するためのレアアースの精錬や加工といった工程を中国に依存しています。

中国としては、こうした技術を囲い込むことで、半導体などの先端技術をめぐり、中国への輸出規制を強めるアメリカをけん制する狙いがあるとみられます。

中国は、ハイテク製品にかかわる鉱物資源の輸出規制を強化していて、12月からEVの電池などに使われる黒鉛の関連製品の輸出規制に踏み切ったほか、ことし8月には半導体の材料として使われるガリウムとゲルマニウムの関連製品の輸出規制も実施しています。