フィギュアスケートの全日本選手権は21日、長野市で競技が始まり、このうち男子シングルは前半のショートプログラムが行われました。
2大会連続6回目の優勝を目指す宇野選手は、冒頭で難度の高い4回転フリップを滑らかに決めて出来栄え点で3点近い加点を得ました。
宇野選手は「ジャンプの感触はあまりよくなかった」としながらも、4回転と2回転のトーループの連続ジャンプとトリプルアクセルを着氷したほか、表現力などを評価する「演技構成点」も全体トップで104.69をマークし、2位に10点以上の差をつけてトップに立ちました。
2位には、ことしのグランプリシリーズカナダ大会で優勝した23歳の山本草太選手がつけました。
山本選手は、すべてのジャンプを着氷し94.58をマークしました。
この大会初優勝を目指す鍵山優真選手は、冒頭の4回転サルコーで転倒するミスが出て93.94と得点を伸ばせず、3位からのスタートとなりました。
男子シングルの後半のフリーは23日に行われます。
フィギュア全日本選手権 男子シングルSP 宇野昌磨がトップに
フィギュアスケートの全日本選手権は、男子シングル前半のショートプログラムが行われ、大会連覇を目指す宇野昌磨選手が2位以下を大きく引き離してトップに立ちました。
宇野昌磨「ほかの選手たちの目標となれるように」
宇野昌磨選手は「完成されているプログラムを見せることを目指す中で本当にすべてが、うまく調整できた演技だったかなと思う。直前の練習ではあまりいい状態ではなかったけれど、自分が今やるべきことを模索しながらやってきていい成果を出せたと思う」と充実した表情で話しました。
後半のフリーに向けては「優勝という結果はもちろんほかの選手たちの目標となれるようにふがいない結果にならないように頑張りたい」と意気込んでいました。
山本草太「投げ出さずに頑張ってきてよかった」
山本草太選手は「本当にこれまで苦しい思いをして、それでも投げ出さずに頑張ってきてよかったなと思う。今シーズンは大きな試合のショートプログラムでミスのない演技をできていなかったので、この舞台でまずはミスなく終えられたのはすごくうれしかった」と話しました。
去年の全日本選手権はフリーで順位を落として5位だったことから「あした、あさってとやるべきことをしっかり考えながら練習して、フリーもこうやって笑顔で終われたらなと思う」と気を引き締めていました。
鍵山優真「特有の雰囲気や緊張感をすごく感じた」
鍵山優真選手は、冒頭の4回転サルコーにミスが出たことについて「本当に、ひたすら悔しい。競技前の練習のときから、全日本選手権特有の雰囲気や緊張感というものをすごく感じた。自分の演技の前に何が始まるんだろうと思いながらやっていたら、いつの間にか転んでしまっていた。ちょっと慎重になってしまったのかなと思う」と悔しさをにじませました。
そして、「ここまで来たらもう、何も守るものはないので、全力で攻める演技ができたらいいなと思う」と巻き返しをねらうフリーへ気持ちを切り替えていました。