「出光興産」創業家の出光昭介 名誉会長 死去 96歳

石油元売り大手「出光興産」の創業家の出光昭介名誉会長が20日、老衰のため亡くなりました。96歳でした。

出光昭介名誉会長は、出光興産を大手石油元売り会社に発展させた創業者、出光佐三氏の長男で、1950年に入社しました。

1981年に社長に就任し、2001年に会長を退くまでおよそ20年間にわたって経営を担いました。

退任後も大株主として経営への影響力を持ち続け、2015年に出光興産と昭和シェル石油が経営統合を目指すと発表した際には、両社の企業文化が根本的に違うとして統合に反対しました。

その後、創業家側から役員を推薦できるようにすることや、統合のあとも「出光」のブランドを残すなどの条件で、出光名誉会長など創業家側が受け入れ、両社の経営統合は発表から3年余りたった2019年に実現しました。

出光興産の木藤俊一社長は、「社長在任時は、時代に先駆け石油業界の自由化を標ぼうするなど先見性を持った経営者だった。心からご冥福をお祈りする」とするコメントを発表しました。