アルゼンチン大統領 経済立て直しに向け300項目以上の改革発表

深刻な経済状況が続く南米アルゼンチンのミレイ大統領は、経済の立て直しに向け、新たに貿易をめぐる規制の撤廃や国営企業の民営化など、300項目以上に及ぶ改革を推し進めると発表しました。

年率160%に及ぶ急激なインフレなど、経済が悪化している南米のアルゼンチンで20日、12月に就任したミレイ新大統領が国民向けのテレビ演説を行いました。

この中でミレイ大統領は、経済の立て直しに向けて、新たに300項目以上の法改正や規制緩和などを盛り込んだ緊急の大統領令に署名したと発表しました。

大統領令には、
▽貿易や不動産取引をめぐる規制の撤廃や
▽国営企業の民営化
それに、
▽医療分野の規制の緩和などが盛り込まれています。

ミレイ政権は先週には、通貨ペソの為替レートの大幅な切り下げなどを発表しています。

一方、20日には首都ブエノスアイレスで、ミレイ大統領が打ち出した一連の緊縮策に反発する初めての大規模なデモが行われました。

ミレイ政権は首都中心部に治安部隊を配置するなど、デモの拡大に神経をとがらせていて、デモ隊の一部と警官隊の間で小競り合いが起きるなど緊張が高まっています。