新党「教育無償化を実現する会」結成“野党勢力の結集目指す”

前原誠司氏ら5人の国会議員が、新党「教育無償化を実現する会」を結成したことを正式に発表しました。代表に就任した前原氏は、立憲民主党や日本維新の会と連携を強化し、野党勢力の結集を目指す考えを強調しました。

先週、国民民主党を除籍処分になった前原誠司氏ら4人と、無所属だった1人の合わせて5人の国会議員が21日に記者会見し、新党「教育無償化を実現する会」を結成したことを正式に発表しました。

代表に就任した前原氏は「すべての子どもにひとしく学ぶ機会を与えることが大事だ。教育無償化は入り口であり、そこから大きくさまざまなことを変えることにつながっていく」と述べました。

そのうえで「政治とカネの問題で日本中が政治不信に陥り、自民党に自浄能力がないことが明らかになった。政権交代を担える大きなかたまりをつくらなければならない。立憲民主党の泉代表や日本維新の会の馬場代表ともよく話し、野党としての連携が強くなる役割を果たしたい」と強調しました。

また、
▽最低賃金の大幅な引き上げなど「給料が上がる経済」の実現や
▽自立的な安全保障体制の構築など
新党の基本政策も発表しました。

立民 泉代表「教育無償化の実現 一番に掲げるところは共通」

立憲民主党の泉代表は記者会見で「今の段階で新党に何か役割を期待していることは特段ないが、政策として教育無償化の実現を一番に掲げているところは共通するものがある。野党の中から、自民党に代わる政権をつくるべきだという方向性を主張してもらえればと思っている」と述べました。

連合 芳野会長「動揺広がった」前原代表ら2人の推薦凍結

連合の芳野会長は記者会見で「おそらく誰もがこうした動きを想定しておらず、動揺が広がった。連合としては、共産党を除く主要政党と意見交換などはしていくので、その延長線上での対応になるかと思う。今後、新党がどういう方向性になっていくのか見極めていきたい」と述べました。

また、連合は21日の中央執行委員会で「教育無償化を実現する会」への当面の対応を文書でまとめ「立憲民主党と国民民主党を前提に法案対応や要請行動を行い、次の衆議院選挙の推薦手続きを進める中、今回の離党と新党結成は連合の地方組織を中心に大きく混乱させた」などと指摘しています。

そして、前原代表と国会対策委員長を務める鈴木敦 衆議院議員の2人に対する、次の衆議院選挙に備えた推薦をいったん凍結することを決めました。