WHO 新型コロナワクチン公平分配目指す「COVAX」年内終了へ

WHO=世界保健機関は、新型コロナウイルスワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAXファシリティ」を年内に終了すると発表しました。

「COVAXファシリティ」は、先進国などの資金拠出をもとに、途上国に対して無償で新型コロナウイルスのワクチンを分配する国際的な枠組みで、新型コロナが世界的に感染拡大した2020年に、WHOなどが立ち上げました。

この枠組みについて、WHOは19日「これまで146の国と地域に対し、およそ20億回分のワクチンを提供し、少なくとも270万人の命を救った」と指摘したうえで今月(12月)31日で終了すると発表しました。

ワクチンを必要とする途上国は、今後2年間は途上国でのワクチン接種に取り組む国際団体「Gaviワクチンアライアンス」から供給を受けられるということです。

「COVAXファシリティ」について、WHOは、グローバル・サウスと呼ばれる途上国や新興国で「新型コロナの苦しみを緩和するのに大きく貢献した」と評価する一方、設立当初、資金不足やワクチンの輸出制限で供給が計画通りに進まなかったことを踏まえ「ワクチンの不公平さを完全に克服することはできなかった」と指摘しています。