連合 最低賃金 2035年までに時給1600円超えを 政府目標上回る

労働団体の連合は企業が労働者に最低限、支払わなければならない最低賃金について、2035年までに時給1600円を超える水準まで段階的に引き上げる目標を掲げる方針を固めたことがわかりました。
賃上げの機運が高まる中、政府の目標を上回る水準を掲げ、格差是正につなげたい考えです。

最低賃金について連合は2006年以降、「だれでもどこでも時給1000円」をスローガンに掲げて厚生労働省の審議会で国や企業側と議論を続け、ことし初めて全国平均の時給は1000円を超えました。

このため連合は新たな目標の検討を進めてきましたが、12年後の2035年までに時給1600円を超える水準まで段階的に引き上げる目標を掲げる方針を固めたことがわかりました。

EU=ヨーロッパ連合の基準を参考に引き上げるもので、政府がことし8月に表明した2030年代半ばまでに全国平均を時給1500円に引き上げるとする目標を上回ります。

連合は賃上げの機運が高まる中、目標を掲げることで格差是正につなげたい考えで、21日の中央執行委員会に諮った上で来年夏ごろに開かれる厚生労働省の審議会で引き上げを求めていく方針です。