「セキュリティークリアランス」信頼性調査で新機関立ち上げへ

先端技術の流出を防ぐため、重要な情報を扱う人の信頼性をあらかじめ確認する「セキュリティークリアランス」と呼ばれる制度の創設に向けて政府の有識者会議が開かれ、信頼性に関する調査を一元的に行う新たな機関を立ち上げる方針が確認されました。

政府は、来年の通常国会で「セキュリティークリアランス」の制度の創設に必要な法案を提出することを目指し、有識者会議で具体的な制度の骨格作りの議論を進めています。

20日開かれた会議では、先端技術に関する重要な情報を扱う企業や個人の信頼性をどう調査していくかで議論が行われました。

その結果、対象者が異動や転職で別の組織に移った場合でも信頼性の評価を迅速にできるよう、一元的に調査を行い、調査結果を管理する新たな機関を立ち上げる方針が確認されました。

また、調査は、対象者の同意を前提に行い、調査結果の目的外の使用を禁止するということです。

これまでの有識者会議の議論では、
▽犯罪や懲戒の履歴、飲酒の頻度などを調査することや、
▽情報漏えいに対して罰則を設ける方針が確認されています。

政府は、こうした内容を踏まえて、年明けにも具体的な制度の詳細を取りまとめるとともに関連する法案の準備を急ぐことにしています。