女子やり投げ 北口榛花「アスリート・オブ・ザ・イヤー」に

陸上でことし最も活躍した選手に贈られる「アスリート・オブ・ザ・イヤー」に、世界選手権の女子やり投げで日本選手として初めて金メダルを獲得した北口榛花選手が選ばれました。

日本陸上競技連盟は20日都内で、ことし活躍した選手を表彰する式典を開き、年間最優秀選手の「アスリート・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた女子やり投げの北口選手などが出席しました。

25歳の北口選手はことし8月の世界選手権で、日本選手として初めて金メダルを獲得してパリオリンピック代表に内定し、陸上の世界最高峰の大会、ダイヤモンドリーグでも年間チャンピオンに輝きました。

式典で北口選手は「ずっと憧れていた賞なので、受賞できてすごくうれしい」とトレードマークの笑顔を見せました。

そして「世界選手権で金メダルを取った以上、パリオリンピックでも金メダルが目標としか言えない。言うのは簡単だがやるのは本当に難しいとわかっている。ことしは日本記録を2回更新できたが、それに満足することなく、これからも上を見続けて成長していきたい」と来年のオリンピックを見据えていました。

また、優秀選手賞には、世界選手権で活躍した選手から男子35キロ競歩で銅メダルを獲得した川野将虎選手や男子110メートルハードルで5位入賞を果たした泉谷駿介選手、それに、いずれも6位に入賞した男子100メートルのサニブラウン アブデル・ハキーム選手と男子3000メートル障害の三浦龍司選手、さらに女子5000メートルで日本新記録をマークして8位に入賞した田中希実選手が選ばれました。

そして、新人賞には女子マラソンのパリオリンピック代表選考レースで優勝した鈴木優花選手など4人が選ばれました。

泉谷駿介「ことしは充実したシーズン」

優秀選手賞を受賞した泉谷駿介選手は「2年前に新人賞を受賞したときよりも成長して優秀選手賞を取れて、うれしく思う。ことしは充実したシーズンだったので、来年も頑張っていきたい」と話していました。

田中希実「苦しい日々も 受け止めて進んでいきたい」

田中希実選手は「ことしは、ひたむきに自分の信念に向かって進むことで、振り返ったら結果や過程があるものだと感じた。これからまた苦しい日々も待っていると思うが、受け止めて進んでいきたい」と話していました。

鈴木優花「世界と対等に戦えるように」

新人賞を受賞した鈴木優花選手は「オリンピックの代表に内定するまでの道のりは簡単ではなかったが、本当にいい経験ができた。世界との差がどんどん広がるなかで、日本代表として戦わなければならないという意識を常に持って、さらなるタイムをねらいながら世界と対等に戦えるように精いっぱい頑張っていく」と来年のパリオリンピックに向けた意気込みを話していました。