西~北日本 日本海側中心 警報級大雪のおそれ交通影響十分注意

21日から23日・土曜日ごろにかけて、上空に真冬並みの寒気が流れ込む影響で、西日本から北日本の日本海側を中心に大雪となる見込みです。西日本では今シーズン初めて警報級の大雪となるおそれがあり、積雪や路面の凍結による交通への影響に十分注意が必要です。

気象庁によりますと、21日から日本付近の上空に真冬並みの寒気が流れ込み、特に西日本では平年より10度ほど低い見込みです。

冬型の気圧配置も強まるため
▽西日本では21日から22日にかけて
▽東日本と北日本では21日から23日・土曜日ごろにかけて、いずれも日本海側を中心に平地でも大雪になると予想されています。

特に近畿や中国地方、九州北部のほか東海の一部では、雪が同じところで降り続いたり、予想以上に雪雲が発達したりした場合には、今シーズン初めての警報級の大雪となるおそれがあります。

21日、朝までの24時間に降る雪の量はいずれも多いところで
▽北海道で50センチ
▽新潟県で40センチ
▽北陸で20センチ
▽中国地方で15センチ
▽九州北部で5センチと予想されています。

さらに22日朝までの24時間には
▽新潟県と北陸で50センチから70センチ
▽北海道で40センチから60センチ
▽中国地方で20センチから40センチ
▽九州北部で10センチから20センチの雪が降り、その後も雪の量はさらに増える見込みです。

北陸や近畿などでは帯状の雪雲を作り出す「JPCZ」=「日本海寒帯気団収束帯」の影響で日本海から活発な雪雲が断続的に流れ込み、局地的に降雪量が多くなるおそれがあります。

このほか、九州南部の平地でも雪が積もると予想されています。

気象庁は積雪や路面の凍結による交通への影響に十分注意するとともに、着雪による停電や雪崩にも注意するよう呼びかけています。

国土交通省と気象庁は、大雪の場合は不要不急の外出を控えるとともに、やむをえず車を運転する場合は冬用タイヤやチェーンの装着を徹底するよう呼びかけています。

冬用タイヤへの交換 都内でも

都内の自動車用品店では車のタイヤを冬用に取り替える人の姿がみられました。

東京 江東区の自動車用品店では19日、6台分ある作業スペースをフル稼働して、冬用タイヤの交換作業に追われていました。

店によりますと、冬用タイヤへの取り替えは、例年、年末年始の前のこの時期がピークで、ことしも年末まで多くの予約で埋まっているということです。

また、タイヤのチェーンや車に積もった雪を落とすためのブラシ、窓ガラス用の凍結防止スプレーを買い求める人もこのところ増えているということです。

タイヤの交換に訪れた東京 港区の50代の女性は「毎年、新潟県にスキーに行っているので、冬用のタイヤに替えに来ました。都内で雪が降ったときに家族の送り迎えを車ですることもあるので、早めに履き替えるようにしています」と話していました。

都内に住む30代の会社員の女性は「寒波が来ると知って交換しにきました。急な出張で東北など、雪が降る地域に行かなくてはいけないことがあったり、都内でも道が凍ってしまうことがあったりするので、毎年、交換してもらっています」と話していました。

「A PIT オートバックス東雲店」の従業員で、自動車整備士の南條拓也さんは「年末年始の帰省やレジャー、仕事で運転する人などが交換に来ています。予約は増えていますが、まだ空きはあるので、早めに履き替えるようにしてほしいです。脱輪のおそれもあるので、もし、自分でタイヤを交換する場合は、正しい道具を使い、それぞれの車にあった強さとナットで締めるということに気を付けてほしいです」と話していました。

国道で多くの車の立往生想定した対応訓練 石川 加賀

大雪に備え、石川県加賀市では国道で多くの車が立往生したことを想定して、通行止めなどの対応を確認する訓練が行われました。

訓練は福井県との県境に近い石川県加賀市熊坂町で行われ、国道8号線沿いにあるチェーンの脱着場に、金沢河川国道事務所の職員や警察官などおよそ50人が集まりました。

訓練は石川県と福井県に大雪警報が発表され、多いところで1メートル50センチの積雪が見込まれる中、県境付近で多くの車が立往生したという想定で行われました。

はじめに、情報共有をスムーズに行えるよう、石川県側と福井県側で警察が使用する無線機の周波数を合わせました。

このあと、通行止めを実施するため、警察官と国道事務所の職員が協力し、福井方面に向かう車を誘導してUターンさせる手順を確認しました。

今回の訓練は2018年に石川県と福井県の国道8号線で、およそ1500台の車が大雪で立往生し、解消までに3日かかったことを教訓に警察が企画したということです。

加賀市にある大聖寺警察署の田中主馬警備課長は「大雪の際は不要不急の外出を避け、外出する際はチェーンなどを装着して安全運転を心がけてほしい」と話していました。