医療事故調査制度 見直しへ検討会設置を 遺族ら厚労省に要請書

患者が死亡する医療事故が起きた医療機関に原因の調査などを義務づけた「医療事故調査制度」について、遺族らでつくる団体が制度の見直しに向けた検討会の設置を求める要請書を厚生労働省に提出しました。

「医療事故調査制度」はすべての医療機関に対して、医療事故で患者が死亡した場合、
▽第三者機関の「医療事故調査・支援センター」に報告することや、
▽原因を調査することなどを義務づけています。

対象となるのは医療機関が死亡を予期できなかった場合で、報告や調査を行うケースに該当するかどうかは医療機関の院長の判断に任されています。

これについて、医療事故の遺族らで作る団体は「報告されるべき医療事故が報告されていない」として19日、厚生労働省を訪れ、制度の改善を求める要請書を担当者に手渡しました。

要請書では、
▽「医療事故調査・支援センター」の権限を強化して、医療機関が調査しない場合でも、遺族の求めに応じてセンターが調査を実施することや、
▽制度の見直しに向けた検討会を設置することなどを提言しています。

要請書を提出した1人で、「医療過誤原告の会」の宮脇正和会長は「医療事故で失った命は戻ってこないが、再発防止に向け、実効性のある制度にしてほしい」と話していました。

“事故報告せず”説明に納得できず 回答33人の94%

「医療事故調査制度」について遺族らで作る「医療過誤原告の会」は初めてとなるアンケート調査を行い、2015年10月から去年9月末にかけて団体に相談を寄せたおよそ60人から回答を得ました。

それによりますと、患者の死亡について、医療機関が第三者機関である「医療事故調査・支援センター」に医療事故として報告したかどうかについては、
▽報告したが14%だったのに対し、
▽報告しなかったが71%でした。

また、医療事故として報告しなかったことについての医療機関からの説明に納得できたかどうかについては、回答した33人のうち
▽納得できたが6%だったのに対し、
▽納得できなかったが94%でした。

このほか、「医療事故調査制度」について
▽遺族が医療事故を第三者機関に届け出る仕組みや
▽遺族が相談できる公的な相談窓口などを求める意見が寄せられたということです。