長野 善光寺 茶室修復費用の工面困難で初のクラファン実施

長野市の善光寺は寄付や観光収入の減少で、由緒ある茶室の修復費用の工面が難しくなっているとして、創建以来初めてとなるクラウドファンディングを20日から実施します。

長野市の善光寺が修復を目指しているのは大勧進に1799年に建てられた茶室で、明治天皇が寺に宿泊した際に命名したことで知られる「沈香亭」です。

「こけらぶき」の屋根などに傷みが目立ち、雨漏りのおそれがあるため、いまはブルーシートがかけられていて、修復費用はおよそ1000万円と見込まれています。

信徒の高齢化などで寄付が減っていることに加え、物価高の影響でコロナ後の観光収入の回復が遅れ、費用の工面が難しいということです。

このため、創建以来初めてとなるクラウドファンディングを20日から来年2月20日まで行い、修復費用の一部を賄います。

クラウドファンディングには「READYFOR」のサイトを使い、返礼品として住職直筆の色紙や掛け軸、特製の御朱印やだるまなどを送ることにしています。

善光寺大勧進の傳田心順法務部長は「新たな手法を通じて、より多くの幅広い年代の人に協力してもらいたい」と話しています。