パンムンジョムで国連軍が拳銃携帯 北朝鮮軍の拳銃携帯再開で

韓国と北朝鮮の軍事境界線にあるパンムンジョム(板門店)のJSA=共同警備区域で韓国側の警備にあたる国連軍が拳銃の携帯を始めました。北朝鮮軍が南北の軍事合意に反して拳銃の携帯を再開したことへの対応で、北朝鮮の動向に警戒が続いています。

パンムンジョムのJSA=共同警備区域について、南北は2018年の軍事合意で非武装化することを取り決めていましたが、北朝鮮軍はこれに反して先月、警備にあたる兵士が拳銃の携帯を再開しました。

これを受けて韓国側を警備する国連軍司令部は19日、声明を出し「国連軍側の警備要員に民間人と軍人を保護するための再武装の権限を付与した」と明らかにしました。

現地メディアによりますと韓国政府が今月初め、国連軍司令部に韓国側の武装再開を求め、これを受けて国連軍も拳銃を携帯して警備を始めたということです。

韓国政府は先月、北朝鮮による軍事偵察衛星の打ち上げに対抗して軍事合意の効力を一部停止し、これに対して北朝鮮国防省は今後は合意に縛られないと表明していました。

北朝鮮は、このほか南北軍事合意でいったん撤去した軍事境界線付近の監視所を復元する動きなども見せていて、その動向に警戒が続いています。