皇位継承のあり方 額賀衆院議長 各党に考え方の取りまとめ促す

安定的な皇位継承のあり方をめぐり、額賀衆議院議長は、立憲民主党などの幹部らと会談して、各党の検討状況の聴き取りを行うとともに、党としての考え方を取りまとめるよう議論を促しました。

安定的な皇位継承のあり方をめぐっては、政府の有識者会議がまとめた報告書が去年1月に国会に提出され、衆参両院の議長が各党・各会派で議論を進めるよう要請しています。

こうした中、ことし10月に就任した額賀衆議院議長は、海江田副議長とともに19日、議長公邸で立憲民主党など与野党5党の幹部らと個別に会談し、各党の検討状況の聴き取りを行いました。

このうち、立憲民主党は野田元総理大臣らが出席し、有識者を招いて議論を行い、論点整理を進めていることなどを報告しました。

また、日本維新の会は藤田幹事長らが出席し、去年4月に旧皇族の男系男子を養子に迎える案を実現すべきだとする意見書を当時の細田議長に提出したと説明しました。

額賀議長は公明党、共産党、それに国民民主党の幹部とも会談し、党としての考え方を取りまとめるよう議論を促しました。

一方、自民党はすでに額賀議長に党の考え方を伝えているとして、19日は会談せず、れいわ新選組は今後、会談の日程を調整することにしています。

立民 野田元首相「まだ党内で論点整理中」

立憲民主党の野田元総理大臣は、記者団に対し「額賀議長は『なるべく早く党内の意見調整をしてほしい』ということだった。具体的に突っ込んだ議論はしていない。まだ党内で論点整理をしているところだ」と述べました。

また、同席した馬淵 元国土交通大臣は「党内での検討の経緯を説明した。この2年間、検討会を開いて有識者を呼んで話を聞き、論点の整理を重ねてきた。今後、議長や各会派の状況もにらみながら、さらに整理していきたい」と述べました。

維新 藤田幹事長「静ひつな環境で議論を」

日本維新の会の藤田幹事長は、記者団に対し「額賀議長はわが党がすでに意見書を提出して、各党の中で一歩、ぬきんでた対応をしていることは理解していた。この件は、静ひつな環境で議論を進め、政局化すべきではない。額賀議長からは、まず各党がそれぞれの考え方をまとめ、次のステップとして、来年の通常国会に各党の考えを持ち寄って議論する場をつくりたいという趣旨が伝えられた」と述べました。