駐車場で消火設備起動 PFOS含む泡消火剤が川に流出 東京 町田

東京 町田市の駐車場で今月初旬、消火設備を何者かが起動して、有害性が指摘されている有機フッ素化合物のPFOSを含む泡消火剤がまき散らされ、近くの川に流れ出ていたことが分かりました。

町田市によりますと今月3日の午前1時40分ごろ、原町田1丁目にある市営の立体駐車場で、何者かが設置されている消火設備を起動し天井から泡状の消火剤がまき散らされました。

まかれた消火剤には水のほかおよそ157リットルの薬剤が入っていて、この中には有害性が指摘されている有機フッ素化合物のPFOSが8リットルから1.6リットル程度含まれていました。

当時、駐車場に車は止まっておらず、その後、市の指定管理の事業者が清掃作業をしたところ、排水溝から泡消火剤が流出し、近くを流れる境川に流れ出たということです。

市によりますと、今月8日に市内で川の水質検査をした結果、下流の2か所で1リットル当たり810ナノグラムと190ナノグラムの、国の基準値の50ナノグラムを大幅に上回るPFOSが検出されたということです。

境川は飲み水に使われていないものの、市は下流域にある神奈川県内の5つの市にも情報を提供して注意を呼びかけています。

市は警察に被害届を出すとともに、引き続き検出されるPFOSの値が基準値を下回るまで調査を続けるということです。