アメリカで心臓移植手術を受けた女の子 両親と無事帰国

重い心臓病の治療のため、募金活動で集めた資金でアメリカに渡り、移植手術を受けた2歳の女の子が19日、両親とともに無事に日本に帰国しました。

東京 豊島区の佐藤葵ちゃん(2)は、生後まもなく心臓の壁に穴が空いているのが見つかり、2回の手術のあと、重い心不全になりました。

両親が東北大学出身ということもあり、宮城のほか、東京や名古屋などで募金活動が行われ、目標としていた5億3000万円に達したことから、ことし8月にアメリカで移植手術を受けていました。

葵ちゃんは19日朝早く、およそ9か月ぶりに両親とともに無事に日本に帰国し、出迎えた支援団体の人たちなどに笑顔で、元気いっぱいに歩き回る姿を見せていました。

両親によりますと、臓器を提供するドナーが早く見つかり、手術の後も順調に回復したことから、想定より2か月ほど早く帰国できたということです。

葵ちゃんは今後、検査入院を経て自宅に戻り、通院しながら服薬を続けるということです。

父親の昭一郎さんは「こんなにも早く帰国できて本当にうれしいです。今までできなかった家族一緒の食事など、当たり前の生活を送ることがいかに貴重であるかを日々感じています」と話していました。

また、母親の清香さんは「応援していただき感謝の気持ちでいっぱいです。行きたいところに自分の足で行けるようになって、うれしいです」と話していました。