東京 八王子市の精神科病院「滝山病院」では、ことし2月、入院患者への暴行事件が発覚し、これまでに看護師ら5人が略式起訴されていて、都はことし4月、病院に改善命令を出しました。
これを受け、弁護士でつくる第三者委員会がきのう調査報告書を公表し
▽医師の指示のない違法な身体拘束が日常的に行われていたことや
▽新たに看護師が患者に暴行を行っていたことが認められたこと
それに
▽虐待が早期に発覚せず、改善されなかった原因として、行政の検査の不備などが指摘されました。
滝山病院 暴行事件報告書で「患者の処遇改善図る」武見厚労相
看護師による入院患者への暴行事件が起きた東京 八王子市の精神科病院「滝山病院」について18日、第三者委員会が行政の検査の不備などを指摘した調査報告書を公表したことを受けて、厚生労働省の武見大臣は「精神科病院の入院患者の処遇の改善を確実に図っていきたい」と話しました。
これを受けて、厚生労働省の武見大臣は19日の閣議の後の記者会見で「滝山病院では、改善計画に基づいて、虐待の再発防止に向けた取り組みも進んでいると承知しているが、引き続き、都と密接な連携をはかって必要な対応を行っていく」と述べました。
精神科病院での虐待防止を巡っては、来年4月から虐待を受けたとみられる患者を職員などが発見した場合に、都道府県などへの通報が義務づけられる改正精神保健福祉法が施行されます。
これについて武見大臣は「こうした取り組みの推進によって、入院中の患者の処遇の改善を確実に図っていきたい」と述べました。