フーシ派 日本の貨物船拿捕1か月 イラン高官 引き渡し働きかけ

日本企業が運航する貨物船が先月紅海を航行中にイエメンの反政府勢力に拿捕(だほ)されて、まもなく1か月となります。
反政府勢力を支援するイランの政府高官がNHKのインタビューに応じ、船の引き渡しや船員の解放に向け反政府勢力に対し働きかけていると明らかにしました。

イスラエルを敵視しているイエメンの反政府勢力フーシ派は先月19日に紅海を航行中だった日本郵船が運航する貨物船をイスラエルに関わる船だと主張して拿捕しています。

これについて日本を訪れているイランのバゲリ外務次官が18日、都内でNHKのインタビューに応じ「当初から問題を解決するためイランはフーシ派に対し影響力を行使してきた。問題が解決するまで働きかけを継続するつもりだ」と述べ、船の引き渡しや船員の解放に向けフーシ派に働きかけていると明らかにしました。

ただ、実現する見通しなど詳細については言及を避けました。

一方、イスラエルがガザ地区で地上作戦を展開していることについて「世界が目撃しているのは完全な大量虐殺であり、人道に対する明らかな犯罪だ」と述べ、イスラエルとそれを支援するアメリカを強く批判しました。

また「日本はアメリカとイスラエルに対し圧力をかけてガザの住民に対する犯罪行為をとめることができる」と述べ、情勢の緊張緩和に向け日本に役割を果たすよう求めました。