びわ湖水位低下で「奥の洲」見物 ヨシに影響ないか県が確認へ

びわ湖の水位の低下に伴い、滋賀県長浜市では湖岸と沖合の小島のような場所が陸続きになり珍しい現象を見ようと多くの人が訪れています。しかし、この場所で水質保全などの役割を果たしているヨシの群落について県は人が立ち入る影響が広がっていないか今後職員を派遣して確認することになりました。

長浜市湖北町のびわ湖の沖合、およそ200メートルには「奥の洲」と呼ばれる小島のような洲がふだんは湖面に浮かんでいますが、水位の低下に伴って湖岸と陸続きとなり珍しい現象を見ようと連日、多くの人が訪れています。

「奥の洲」とその周辺の湖岸は野鳥のすみかになっているほか、滋賀県が条例で保全に努めるよう求めている「保護地区」に指定されたヨシの群落がありますが、県によりますと一部のヨシが訪れた人によって踏み倒されたということです。

条例では人の立ち入りを禁止していませんが、県は、今後およそ1か月ごとに職員を派遣して影響が広がっていないか確認することを決めました。

滋賀県琵琶湖保全再生課の河村勇輝さんは「ヨシは魚の産卵場所や野鳥のすみかなどとして生態系の一部を担っている。当面は現地確認を通じて状況を把握し対応を検討していきたい」と話しています。

びわ湖の水位は18日午前6時の時点で、基準となる水位からマイナス72センチとなっていて、県はマイナス75センチまで低下した場合は「渇水対策本部」を設置しさらなる節水を呼びかけることにしています。