ガザ地区 取材中のカメラマン死亡 テレビ局がICCに捜査要求へ

中東の衛星テレビ局アルジャジーラは、ガザ地区で取材中だったカメラマンがイスラエル軍の攻撃によって死亡したことを受け、イスラエル側の責任を問うためにICC=国際刑事裁判所に捜査を求めると発表しました。

アルジャジーラなどの報道によりますと、アルジャジーラのサメル・アブダッカ カメラマンは、15日、南部ハンユニスの避難所で、取材をしていた際にイスラエル軍のドローン攻撃に巻き込まれて負傷し、その後、治療を受けられずに死亡したということです。

これについてアルジャジーラは16日、声明で「19年間、パレスチナで紛争取材に力を尽くした同僚への犯罪を非難する。責任者らが適切に処罰されるよう、あらゆる措置を講じる」と強調しました。

そのうえで戦地で活動するジャーナリストを標的にすることは戦争犯罪にあたるとして、イスラエル側の責任を問うためにICC=国際刑事裁判所にカメラマンが死亡した件について捜査を求めると発表しました。

アルジャジーラは法律家などが加わる作業部会を設置し、資料を作成して今後、ICCの検察官に提出する予定だとしています。

報道の自由を守る活動をしている国際的なNPO、CPJ=ジャーナリスト保護委員会は、10月7日から始まったイスラム組織ハマスとイスラエル軍との一連の衝突で、今月17日までにジャーナリストなど少なくとも64人の報道関係者が死亡したとしています。