自民幹事長 政治資金規正法の改正含め透明性確保への措置 検討

自民党の茂木幹事長は、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、政治資金規正法の改正も含め、透明性を確保するための措置を検討するとともに、党として、パーティー券の代金の入金は銀行振込に改める考えを示しました。

自民党の茂木幹事長は都内の会合で、派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について「国民に疑念が広がっていることを深刻に受け止めなければならない。自民党全体に厳しい目が向けられており、危機感を持って対応しなければならない」と述べました。

そのうえで、政治資金規正法の改正も含め、透明性を確保するための措置を早急に検討する考えを示しました。

また党として、パーティー券の代金の入金は現金で行わず、銀行に振り込んでもらうよう改めたり、派閥のパーティーの収支に問題がないか、党が確認したりする取り組みを進め、再発防止に万全を期す考えを強調しました。

自民 船田元経済企画庁長官「派閥の解消・廃止について議論を」

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題について、自民党の船田元経済企画庁長官は、みずからのメールマガジンで「自民党全体が国民から懐疑の目で見られ、極めて危機的な状況に置かれている。場合によっては内閣総辞職に追い込まれたり、政権から引きずり下ろされたりする可能性だってある」と指摘しました。

そのうえで「派閥の効用がないとは言えないが、弊害のほうが大きいというのが人々の共通認識だ。派閥の解消・廃止について、本気で議論しなければ、一度離れた国民の信頼は取り戻せない」とつづっています。

船田氏は、自民党茂木派に所属しているものの、派閥の会合には出席していません。

林官房長官 「派閥は政策を磨き上げていく活動には意義」

林官房長官は18日午後の記者会見で、派閥解消の必要性について問われ「議員たちが互いに集まって議論し政策を磨き上げていく活動には意義があると考えているが、一方で派閥のあり方にはさまざまな議論があることも承知している。現在取り沙汰されている政治資金への指摘については、まずは関係者がみずから精査し確認するプロセスを経て説明責任を果たしていくことが重要だ」と述べました。

公明 山口代表「『同じ穴のむじな』とは見られたくない」

公明党の山口代表は、党のSNSに掲載した動画で「政権自体に不信感が強まり、国民も政治に対するあきらめや怒りなど、いろいろなものが募ってくる。信頼を取り戻すためにも、実態を明らかにして再発防止策を作り上げ実行する必要がある」と指摘しました。

そのうえで「自民党と『同じ穴のむじな』とは見られたくない。公明党は政治資金規正法の改正の検討を始めており、『ここはまずい』とはっきり言い、『こうしたらよい』という建設的な提案もしたい」と述べました。

共産 小池書記局長「自民は全体の真相を明らかにすべき」

共産党の小池書記局長は記者会見で「政治資金を透明化しなければいけないという議論ばかり出ているが、自民党は、まず自分たちがやったことを透明化すべきだ。今回の事態をきちんと明らかにせずして、本当の改革はできない。自民党として責任を持って全体の真相を明らかにし、国会としても検察の捜査に任せるのではなく、閉会中審査で徹底的に問題を明らかにすべきだ」と述べました。