日本海側中心に雪 風強まる 交通影響や暴風、高波に警戒

冬型の気圧配置や寒気の影響で日本海側を中心に雪や風が強まっています。18日にかけて北日本と東日本の日本海側を中心に雪を伴って非常に強い風が吹き、海上は大しけとなる見込みで、気象庁は交通への影響や暴風、高波に警戒するよう呼びかけています。

気象庁によりますと、冬型の気圧配置や上空の寒気の影響で日本海側を中心に雪が降っています。

17日午後6時までの3時間に降った雪の量は▽北海道石狩市厚田で16センチ、▽福島県西会津町で11センチ、▽山形県西川町大井沢で9センチなどとなっています。

また、風も強まっていて、▽北海道増毛町では午後4時半ごろに38メートル、▽山形県酒田市の飛島で午後5時半前に32.4メートルの最大瞬間風速を観測しました。

冬型の気圧配置は18日にかけて続くため、北日本と東日本の日本海側を中心に雪を伴って非常に強い風が吹く見込みです。

17日の最大風速は▽北海道で25メートル、▽東北で18メートル、最大瞬間風速は30メートルから35メートルと予想され、北海道の日本海側ではこのあと数時間は局地的に、見通しのまったくきかない猛吹雪となるおそれがあります。

18日は▽北海道で最大風速が20メートル、最大瞬間風速は35メートルと予想されています。

海上は波も高く、17日は▽東北で7メートル、▽北海道と北陸、新潟県で6メートルと予想され、北陸と新潟県では18日にかけて大しけが続く見込みです。

また、18日にかけて大雪となる見込みで、特に新潟県や北陸では帯状の雪雲を作り出す「JPCZ」=「日本海寒帯気団収束帯」の影響で日本海から活発な雪雲が断続的に流れ込み、局地的に降雪量が多くなるおそれがあります。

18日夕方までの24時間に降る雪の量は、いずれも多いところで▽新潟県で70センチ、▽北海道と東北で50センチ、▽北陸で40センチと予想されています。

気象庁は、猛吹雪や吹きだまりによる交通への影響のほか、暴風や高波に警戒するとともに、なだれや電線への着雪による停電にも注意するよう呼びかけています。

今シーズン初めてまとまった雪が予想されている地域では、車の立往生が起きるおそれがあります。

最新の気象情報を確認し、不要不急の外出を控えるとともに、やむをえず車を運転する場合は冬用タイヤやチェーンの装着を徹底してください。

鳥取 海上に竜巻のような柱状の雲

17日午後4時ごろ、鳥取県湯梨浜町で海沿いの公園から日本海の方向を撮影した映像です。

上空を覆う雲から海面に向かって竜巻のような柱状の雲が垂直にのびている様子が確認できます。

撮影した男性によりますと、当時は海風も波も強く、雪も舞っていたということです。男性は「撮影した公園から車で30分ほどの鳥取市内に40年以上暮らしていますが、今回のような雲を日本海で見たのは初めてで驚いています」と話していました。

秋田 70代女性 風にあおられて転倒し足を骨折

秋田県五城目町の消防本部によりますと、17日午前10時前、70代の女性が風にあおられて転倒したということです。

女性は買い物へ行くために外出していて、秋田市内の病院に搬送され、左足の太ももの骨を折る大けがだということです。

気象台によりますと、当時、五城目町には暴風雪警報が出ていて、秋田県内の沿岸部では雪をともなった強い風が吹いていたということです。

秋田 強風で建物の屋根めくれあがる

17日午前9時ごろ、秋田市山王で撮影された映像です。

2階建ての建物の屋根の一部が10メートル余りにわたってはがれ、強風にあおられて、めくれあがっているのが確認できます。

映像を撮影した30代の男性は「消防車のサイレンが聞こえたので外に様子を見に行ったら、向かいの建物の屋根がはがれているので驚きました。かなり風が強いと感じましたし、こんな状況を見るのは初めてです」と話していました。

関東北部でも風強まる 茨城ではけが人も

関東北部も冬型の気圧配置が強まった影響で風が強まり、宇都宮市では17日朝、3階建ての建物の工事現場の足場が倒れました。
足場は電線にひっかかって、けが人はいませんでしたが、警察が一時、近くの住民に避難を呼びかけました。

また、17日未明には、群馬県高崎市で工事現場の足場が道路に倒れ、警察はいずれも風にあおられた可能性があるとみて調べています。

このほか、茨城県小美玉市にある航空自衛隊百里基地では、イベントが行われていた正午ごろ、売店のテントが倒れました。
基地によりますと、テントに当たった60代の男性がけがをして「歩けない」と訴えたため、救急車で搬送されましたが、命に別状はないということです。
会場では強風に注意するよう呼びかけられていて、風にあおられた可能性があるということです。気象庁は関東では今夜遅くにかけて強風に注意するよう呼びかけています。

北海道三笠市 大雪の影響で一時 車約10台が立往生

警察によりますと、北海道三笠市の道道116号線で、17日午後10時半ごろから大雪の影響で車が前に進めなくなり、後続の車も含めてあわせて10台ほどが立往生しました。

警察から要請を受けた北海道が除雪車を出動させて道路の雪を取り除いた結果、18日午前3時までに立往生は解消したということです。

車に乗っていた人から体調不良を訴える情報は入っていないということです。

また、三笠市の隣の美唄市の国道12号線でも、大雪の影響でトレーラーが一時進めなくなり、立往生が相次いでいます。