大谷翔平「ハンク・アーロン賞」初受賞 アジア選手として初

大リーグで今シーズン、最も優れたバッターに贈られる「ハンク・アーロン賞」が発表され、ドジャースの大谷翔平選手が初めて受賞しました。アジア出身の選手として初めての快挙となります。

そのシーズンで最も優れたバッターに贈られる「ハンク・アーロン賞」は大リーグ歴代2位の755本のホームランを打ち、おととし亡くなったハンク・アーロンさんにちなんで1999年に始まり、ファン投票や野球殿堂入りした元選手による選考によってリーグで1人ずつが選ばれます。

大リーグ機構は16日、受賞者を発表し、アメリカンリーグは今シーズン、エンジェルスでホームラン44本を打ち、アジア出身の選手として大リーグで初めてホームラン王を獲得した大谷選手が受賞しました。

大谷選手はおととしから3年連続でハンク・アーロン賞の最終候補に入っていましたが、受賞するのは今回が初めてで、ホームラン王と同様にアジア出身の選手として初めての快挙となります。

大谷選手は今シーズン、バッターとして打率3割4厘、ホームラン44本、95打点をマークし、出塁率と長打率を足した「OPS」は1.066で大リーグ全体でトップでした。

ナショナルリーグは大リーグ史上初のホームラン40本、70盗塁を達成したブレーブスのアクーニャJr.選手が初めて選ばれ、大谷選手とともにことしのシーズンMVP=最優秀選手を満票で受賞した2人がいずれもハンク・アーロン賞を手にしました。

過去の受賞者は

1999年にハンク・アーロン賞の最初の受賞者となったのは当時、インディアンズのマニー・ラミレスさんと当時カブスのサミー・ソーサさんの2人です。

この年、ラミレスさんは打率3割3分3厘、ホームラン44本、165打点で打点王を獲得。

ソーサさんはホームラン63本、141打点をあげ、ホームラン王争いでは当時カーディナルスのマグワイアさんに2本差で敗れて2位でしたが、当時は投票制ではなくヒット、ホームラン、打点をポイント化して合計する方式だったため、ヒット数の多かったソーサさんが受賞しました。

2000年からは投票制となり、レンジャーズやヤンキースで2000年代に活躍したアレックス・ロドリゲスさんが4回と、これまでで最も多く受賞しています。

次いで▽大リーグ歴代最多の通算ホームラン762本の記録を持つジャイアンツのバリー・ボンズさんが3回、▽カーディナルスなどで活躍したアルバート・プーホールズさん、▽ヤンキースで長くキャプテンを務めたデレック・ジーターさん、▽今シーズン限りで引退したミゲル・カブレーラさんなどが2回で続きます。

現役選手では▽エンジェルスのマイク・トラウト選手、▽フィリーズのブライス・ハーパー選手、▽カーディナルスのポール・ゴールドシュミット選手などが それぞれ2回受賞しています。