石川 白山 クマに襲われ3人けが 駆除も別のクマが潜伏のおそれ

16日、石川県白山市の住宅地で、住民が相次いでクマに襲われ、合わせて3人がけがをしました。いずれも意識はあるということです。クマは駆除されましたが、近くの車庫に別のクマが隠れている可能性があるということで、市が注意を呼びかけています。

16日午前10時前、白山市安養寺町の住宅地で70代の女性がクマに襲われました。

午後0時半すぎには、同じ住宅地で70代の男性が襲われたほか、午後2時ごろには、近くにある白山市鶴来桑島町の住宅地で60代の女性も襲われました。

警察や消防などによりますと、3人は顔などにけがをして病院に搬送されましたが、いずれも意識はあるということです。

クマはその後、近くの住宅の敷地に逃げ込んだことが確認され、午後5時ごろに猟友会のメンバーに駆除されました。

現場は、白山市の中心部から山の方角へ向かう幹線道路の近くにある住宅地で、16日朝からクマの目撃情報が相次いでいました。

一方、白山市によりますと、別のクマが現場近くの住宅の車庫に隠れている可能性があるということで、市が不要不急の外出を控えるよう呼びかけるとともに、警戒を続けています。

12月に入っても被害 引き続き注意を

環境省によりますと、ことし4月から11月までに全国でクマの被害にあった人は212人と初めて200人を上回り、それまで最も多かった3年前を50人以上も上回る過去最悪の被害となっています。

クマが冬眠する時期とされる12月に入り被害の件数は減っていますが、今月2日と5日には岩手県でいずれも自宅近くで襲われる被害が相次ぐなど、各地の自治体では引き続き注意や警戒を呼びかけています。