神奈川 高校バレーボール部監督 複数部員に体罰など 懲戒解雇

神奈川県内にある高校の女子バレーボール部の監督が、複数の部員に対し首を絞めるなどの暴力をふるったり暴言を吐いたりしていたことが、高校などへの取材でわかりました。学校の調査に対し監督は体罰や暴言があったことを認め、高校は懲戒解雇の処分にすることを決めました。

体罰などがあったのは、神奈川県大磯町にある星槎国際高校湘南の女子バレーボール部です。

星槎国際高校によりますと、保護者からの情報をもとに今月、調査を進めた結果、70代の監督が部員に対して体罰を行ったり、暴言を吐いたりしたことを認定したということです。

高校は監督を懲戒解雇の処分にすることを決め、保護者に対して経緯を説明するとともに体罰や暴言があったことを謝罪しました。

関係者によりますと、保護者への説明の中で監督本人が複数の部員に対し、首を絞めたり髪を引っ張ったりしたことを認めたということです。

監督は女子バレーボール部が創部した2013年に就任し、バレーボール部は2019年には全国高校総体に出場しています。

NHKの取材に対し星槎国際高校は「子どもたちに対するケアを第1に考えている。体罰は許されず、誠心誠意対応していきたい」とコメントしています。

部員「バレーが嫌いになりました」

監督による体罰があった女子バレーボール部の部員がNHKの取材に応じ「暴力を振るわれて傷つき、バレーが嫌いになりました。生徒のことを考えてくれる指導者が増えてほしいです」と話しました。

部員は部活動中に監督から髪を引っ張られたり、平手打ちをされたりするなどの体罰を受けたと証言しています。

ほかにも「おまえは人間のくずだ」や「人間以下だ」などといった暴言も吐かれたと話しています。

部員は「みんなの前や個別に呼び出されて、ほかの部員も暴力や暴言を受けていました。暴言はほぼ毎日で、暴力も頻繁にあり、最初は指導の一環だと思いましたが、正直嫌だったし傷つきました。周りの子がされているときは止めたいと思いましたが、止められず、見ていてつらかったです」と話しました。

そのうえで「バレーボールを始めたころは楽しくて仲間にも恵まれていましたが、今はやりたくないと思っています。楽しいバレーじゃなくなり、嫌いになってしまい悲しいです。体罰のニュースはほかでも見ますし、生徒のことをもっと考えてくれる指導者が増えてほしいです」と話していました。