“東映でセクハラや長時間労働”20代女性が慰謝料など求め提訴

大手映画会社、東映でドラマの制作に携わっていた20代の女性が男性スタッフからセクハラを受けたり長時間労働を強いられたりして適応障害を発症したなどとして、会社に対し慰謝料などを求める訴えを東京地方裁判所に起こしました。

訴えを起こしたのは大手映画会社、東映の元社員の20代の女性で、14日、厚生労働省で記者会見を開きました。

女性は、4年前に入社したあとドラマの制作に携わっていましたが、男性スタッフから「会いたい」などと頻繁に連絡を受けたり手袋の上から手を握られたりしたと主張しています。

会社側にセクハラだと相談しましたが、監査担当の社員から「常習犯だから気にする必要はない」などと発言され、ほかのスタッフからも「彼氏はいるのか」と聞かれたり肩を触られたりしたとしています。

また、最大で月120時間を超える時間外など長時間労働を強いられたとしていて、女性はおととし適応障害を発症して去年退職しました。

このほか残業代の不払いもあったとして、東映に対して慰謝料と不払いの賃金などで合わせておよそ600万円を求める訴えを起こしました。

記者会見で、女性は「映像業界はハラスメントが起きやすく、時代錯誤の男性に女性が適応しなければならない状況にある。後輩に同じ思いをしてほしくないし、私が声をあげて法廷で争うことで抑止力となりたい」と話していました。

東映は「訴状がまだ届いていないので詳細は分かりません」としています。